ビタミンK欠乏と骨折リスク増加

 

 わが国の調査から,ビタミンK(主として納豆)摂取不足の高齢女性(関西,四国,九州,沖縄)では大腿骨近位部骨折の発生率が高いことが報告されている。 また,アメリカの調査から,ビタミンK摂取不足の高齢者では大腿骨近位部骨折の発生率が高いことや,レタスを1日に1回以上摂取する女性は1回以下しか摂取しない女性に比べて,大腿骨近位部骨折のリスクは低いことも報告されている(相対リスク:0.55, 95%信頼区間:0.40~0.78)415).最近のノルウェーの謌査から,高齢者においてビタミンKjの摂取不足(4分位最上位にくらべて4分位最下位では)は大腿骨近位部骨折のリスクを増加させることが報告されている(ハザード比:1.57. 95%信頼区間:1.09~2.26)R.

 わが国の調査から,血中ビタミンKI濃度が低値の女性では,椎体骨折の有病率が高いこと(相対リスク:3.58.95%信頼区間:3.26~3.93)7),大腿骨近位部骨折患者では血中ビタミンK,およびビタミンKバメナキノン7)濃度が低いこと。 ビスホスホネート治療中の閉経後骨粗鬆症患者において, ucOC高値は骨折の危険因子であることなどが報告されている。 また,フランスの調査から,高齢女性においてビタミンK不足の指標であるucOC高値けツズ比:1.9)は骨密度(オッズ比:2.4)とは独立した大腿骨近位部骨折の危険因子であることが報告されている。

 ビタミンK2(メナテトレノン)の骨折予防効果

 ビタミンK摂取不足やビタミンK欠乏と骨折リスク増加に関連があると考えられることから,骨折予防におけるビタミンKの必要性には疑う余地はないといえる.骨粗俗症治療薬として使用されているビタミンKはビタミンL(メナテトレノン45 mg/ 日)である.血清ucOCが4.5 ng/mL以上の場合は(ビスホスホネート未使用患者において),メナテトレノンによる治療も勧められる.メナテトレノンは血清ucOC値を減少させ17)。血清OC値やアルカリフォスファターゼ値を増加させることが報告され
ている。T骨吸収マーカーの有意な減少は認められていない。 メナテトレノンはマイルドな骨形成促進薬としてとらえられる.メナテトレノンは,腰椎骨密度をわずかではあるが増加させる効果があ。

 メナテトレノンが骨粗俗症患者の骨折発生に及ぼす影響について検討した無作為化比較試験(RCT),メタ解析.