バゼドキシフェン3年間投与による新規椎体骨折

 

 国内においては,閉経後骨詛鬆症患者(n= 423)を対象にBZAの2年間投与によるプラセボ対照多施設共同無作為化二重盲検用量反応比較第Ⅲ相試験(国内第n相試験)13)が行われている.国内試験における腰椎(L,.およびし.)骨密度は6ヵ月後に有意な(pく0.001)増加が認められ,2年後まで維持し,大腿骨骨密度においても同様に有意な(p<0.001)増加が認められている.

骨折に対する効果

 海外第Ⅲ相試験において, BZA投与により,プラセボと比較して新規椎体骨折の有意な低下(相対リスク低下率42%)が認められた.この結果は5年間の継続投与においても維持され,骨折抑制効果の持続性が確認された. 海外第Ⅲ相試験における非椎体骨折に関しては全体の集団においてBZAとプラセボ間の有意差は認められなかった.しかし,骨折リスクの高いサブグループ(大腿骨頸部

骨密度のTスコアが-3SD以下,または投与前に1ヵ所以上の中等度または高度の椎体骨折もしくは複数の軽度の椎体骨折が認められた1,722例)の追加解析において,プラセボあるいはRLXと比較して,BZA投与では非椎体骨折を有意に(p=0.02,p=0.05)低下させ,その相対リスク低下率は50%および豺%であった.


 SERMの投与対象者は,ビスホスホネートとくらべるとより若年であり,骨折防止部位としては,主として椎体骨折である.そして,長期間使用しても重篤な有害事象がなく,服薬管理がビスホスホネートよりも容易であることから,総投薬量に対する実服薬量の割合(medication pos-session ratio ; MPR)も高く保て,コンプライアンスが良好であるというメリットがある.

 一方,同じSERMであるRLXとBZAの違いに関しては,RLXは多数例の特定調査成績を有しているように, BZAよりも長期間にわたり使用されているため,各種エビデンスも所有している.BZAにも,わが国における実臨床を反映する特定調査成績の結果が待たれる.

 また同じSERMであっても,分子種が異なれば遺伝子発現やリクルートされるコファクターが異なるため,両者は同一ではないはずである.現時点でのエビデンスから,RLXは既存体骨折のない例や骨量減少例における新規椎体骨折抑制に優れている可能性がある.一方, BZAは追加解析ではあるが,高リスク例における非椎体骨折抑制に優れている可能性が考えられる. BZAに関しては今後における実臨床で把握されたデータ分析による結果が待たれる.