C型肝炎もHIVも免疫能の維持で発症は防げる

 

 C型肝炎ウイルスHIVに感染しても、すぐ症状を出す人といつまでも発症しない人がいます。この分かれ目は宿主(患者)側の免疫能にかかっています。免疫能も全身の血流循環も副交感神経系によって維持されているので、血行がよい人のほうがこれらウイルスに感染しても病気にはならないといいかえることができます。

 

 C型肝炎ウイルスに関する知識がない時代に、多くの人たちがこのウイルスに汚染された血液を輸血され、感染しています。二〇年前後の問、無症状で経過しているために感染に気づいていない人も多くいると思われます。もし、検査で感染がわかったら、どうすればよいでしょうか。

 

 ただちにインターフェロン治療をおこなうのは疑問です。インターフェロンはからだでつくられるサイトカインのひとつで、大量投与には副作用がともなうからです。副作用のひとつは免疫系の一過性の活性化のあと、免疫系が疲弊すること、もうひとつは、顆粒球のアポトーシス(核の断片化による死)を誘発して白血球減少をまねくことです。顆粒球は活性酵素放出能によって生体を活性化する面もあって、顆粒球減少は患者を激しい虚無へと導きます。生きる力を奪い、自殺にまで至る人もいます。

 

 HIV感染も、状態が安定していれば薬は使いません。アフリカなどでエイズの発症が多いのは、過酷な生活環境によるストレスが影響しています。日本やアメリカのような豊かな国では、なにも治療しなくても、自分の免疫力だけで十分に闘える状況にあるのです。

 

 C型肝炎HIV感染者に対する治療は、免疫能の維持でなければなりません。血流をよくすることで免疫能は保たれます。軽い運動、入浴、体操、笑いなど、副交感神経系を優位にする行為が大切なのです。まわりをみても、希望をもって前向きに生きている人たちにはC型肝炎HIVによるエイズもなかなか発症してきません。

 

 一般にウイルスというものは、変異してとりついたばかりのときには強い攻撃力をもちますが、感染の歴史が長くなると弱毒化していきます。エボラ出血熱など、感染者を確実に死に至らしめるようなウイルスは、流行しないという原則があります。感染者が命を落としてしまえば、それ以上拡大していかないからです。

 

 発病をむやみに恐れ、間違った治療をおこなうことは、患者を短期間で破綻に追い込むことになりかねないのです。

 

 

安保徹の病気を治せる医学』より